犬と猫の健康診断について

・当院における健康診断の提案
・猫と犬の健康診断の違い
・年齢や画像・血液精査に進む基準について


犬や猫を飼っている方は、どのくらいの年齢から、そしてどのくらいの頻度で健康診断を受けるべきかをご存知でしょうか。高齢化の進む動物たちにとって、がんや腎不全をはじめとする慢性疾患の罹患率は増加傾向にあります。
また、高齢化が進んでいるとはいえ我々のおよそ1/4前後の平均寿命の動物たちにとって、どの程度の頻度で健康に気を使えば日々安心して過ごせるのでしょうか。



犬と猫の健康診断について

 

当院における健康診断の提案

多くの病院と同様に、健康診断を若齢(~7歳頃)は1年に1回、高齢(7歳頃~)は半年に1回の頻度でご案内しています。
通常は聴診・視診・触診・血液検査をベースに行なっておりますが、基本的な項目に加えて心臓の負担を測定したり(NT-proBNP)、高齢期では甲状腺ホルモンの検査をご提案しています。
また、心雑音が聴取されたりBNPが高値である場合は心臓エコー検査に進む流れとなります。
ご希望であれば腹部のエコー検査も行なっています。



猫と犬の健康診断の違い

猫と犬では注意すべき疾患が若干異なります。もちろん犬種や猫種による差はありますが、診療する上で特に注意している疾患は心臓です。
特に猫では心臓の雑音がなくとも心筋症(肥大型心筋症や拘束型心筋症など)を抱えている場合が比較的多くあり、聴診で雑音がないからといって心疾患がないと断定することができません。
また、採血などの保定時に強く抵抗し、呼吸状態が悪化するきっかけとなる状況が院内でも自宅でも見られますので、そのような心疾患のバックグラウンドがないか把握しておくことは今後の検査時の安心にもつながります。



年齢や画像・血液精査に進む基準について

高齢では腫瘍やホルモン疾患のリスクが増えるため、若齢期よりも頻度の高い検査が望まれますが、血液検査のスクリーニングでは捉えきれない疾患も少なくありません。
例えば消化管腫瘍などの場合、特に臨床症状や血液検査上の異常がなくとも後々腫瘍が発見される場合があり、時期によっては治療の選択肢が狭まる可能性があります。
全ての疾患に対して予防を行うことは困難ではありますが、腫瘍などが増える高齢期では特に血液検査以外の検査併用を推奨しています。



記事執筆者
長江嶺(金乃時アニマルクリニック・獣医師)
略歴:東京都内の動物病院、神奈川県内の動物病院の勤務医を経て、現在は横浜市を診療エリアとする往診専門の動物病院を運営しています。詳しいプロフィールはこちらです。

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